白いジャージ ~先生と私~
先生とは、あれから電話でしか話していない。

いちおう学校では会えるけど、生徒として会うだけ。


なんとなく、元気ない。


私の心の揺れを感じているのかもしれない。




席替で、窓側の席になれた。


寒いからみんな嫌がるけど、私は窓際が好き。


体育の授業してる先生が見えるから・・



大きな桜の木が、夏には葉をつける。

冬のこの時期だけ、運動場がよく見える。



先生の今日の服装は、シャカシャカした生地の黒のジャージ。

走ると音のなる素材。


寒そうにポケットに手を入れて、小刻みにジャンプしながら、出席を取る。


こうして・・先生を眺めるのは久しぶり。


片思いの時は


毎日こうだったのに。


人間って変わってしまうのかな・・


先生をいつでも見ることが出来ると思うと

先生を目で追わなくなるのかな・・


私・・絶対変わりたくない。

ずっと

この気持ち忘れたくない。



こっそり先生を見て、キュンとするこの気持ち。
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