白いジャージ ~先生と私~

「今のなんだろ・・・?」


ゆかりが私の二の腕をプニプニしてくる。


「気になるなら、聞いてくれば?また夜電話ちょうだい!!」


ゆかりも、エスパーかも知れない。


私はたくさんのエスパーに助けられてるんだな・・




走って教室まで戻る途中、噴水の音が私を励ましてくれているようだった。


絶えず吹き上がる噴水は

休むことなく みんなを癒す為に働き続ける。


先生への気持ち・・


この噴水みたい。



溢れて溢れて



止まることがない。




教室には・・・もう誰もいなかった。


教官室には、他の先生もいるし・・・今日は諦めよう。




そう思ったとき、久しぶりにあの場所を思い出した。



最初に先生に声をかけたあの音楽室の前の廊下。


今の時間


ちょうど夕日が綺麗だから もしかしたら


先生・・あそこにいるかもしれない。
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