白いジャージ ~先生と私~
6月半ばの放課後の教室。


今年はなかなか雨が降らず梅雨だと言うのに水不足。


この時期の教室は


じめじめしていて、暑い。


「初めまして・・・矢沢さんの担任の新垣と申します。」

「あら・・初めまして!!直の母親です。いつもお世話になっております。」


なんなの・・???


この2人のわざとらしい演技は・・・


一つ屋根の下で寝たこともある仲なのに。



「先生、この後まだ懇談あるんですか?蒸し暑いですし、宜しければ、家にいらっしゃいません?美味しい桃があるんですの・・おほほほほ・・」


「いやぁ・・僕桃大好きなんですよ・・いいんですか?それじゃあ、お言葉に甘えて・・・。このまま僕の車で行きますか??」



一言も私は言葉を発さないまま

先生の車に乗り込んだ。


「先生~~!!いいの?こんなことして!!」

「いいに決まってるだろぉ!!進路に悩む生徒のご家庭に家庭訪問だ。」


助手席に座ったお母さんも嬉しそうに笑ってる。



先生が家に来るのはすごく久しぶりだった。


実は・・・すご~~~く嬉しい・・!!!!
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