白いジャージ ~先生と私~
下を向いて、唇を噛み締める。


きつく閉じた瞼の間から涙がこぼれる。


やだ


やだ


やだ・・




先生・・・別れるんなんて嫌だよ・・??



「泣くなよぉ・・・まだ話してないのに。最初に言っとくけど、俺はもう一生お前と別れないから・・!!」



先生は、優しく私を引き寄せてくれた。


その温かい胸のぬくもりが

私に伝わる。



一生・・別れない・・・??


本当に?


先生・・・本当に別れない??



「俺は、こうなることもあるかも知れないって覚悟してた。だから、もしもバレたとしても平気だから。だけど、お前のことは隠し通す。いいな?」


「先生だけ悪者になるってこと?」


「俺が一方的にお前に言い寄ったってことにするかも知れない。それは最終手段だけど・・」


先生は、窓の外の月に視線を移す。


「やだよぉ・・・私が先生を好きになったのに・・・先生だけなんて・・・おかしいよ・・・先生がやめるなら私もやめる・・」



私の言葉をさえぎるかのように、先生がキスをした。


「こらぁ・・・直・・俺を愛してるなら、ちゃんと卒業しなさい。」


私は涙を拭うこともできず、先生の胸で泣いた。


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