白いジャージ ~先生と私~
どんどんテンションが下がっていくのがわかる。

想像が膨らみ・・・妄想が止まらなくなる。



水着に着替え終わっても、先生の姿はない。


きっとあの子と話してるんだ・・・

涙が出そうになる。



プールサイドのひまわり達の声が聞こえるような気がした。


『泣かないで!!先生を信じて・・』



ひまわり達は、いつも見てるんだ。

ここで、こっそり手をつないだことも

ここで、愛を語り合ったことも・・



このプールで、私達の愛は大きくなったんだ。



「わりぃ・・遅くなって!!」


先生は、こっちへ歩きながらTシャツを脱ぐ。


「キャ!!」

私は、『脱ぐ』という行為に慣れていないせいか、目を覆う。


「大丈夫!下は脱がないからぁ・・!!」


先生の・・ばか。


でも、いつもの先生だ。


「先生・・声かけられた??」



「へ??あぁ~、からまれた。怖いお姉さん達に・・。」


先生は、笑いながら冗談にしようとする。


「ちゃんと教えてくれなきゃ、すねるもん。」


私は、自分の顔が熱くなることを感じていた。

これが・・嫉妬・・?

片想いの時とは、また違う。

この気持ち。


自分のものを取られて泣き出す子供のような気持ち。

私のものに、触らないで・・・そう思ってる自分が怖い。

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