白いジャージ ~先生と私~
溢れる涙を我慢して階段を駆け上がる。

鞄から携帯を取り出し、ベッドの上に寝転んだ。

私は、体中が熱くなっていた。

先生がきっかけになり、どんどんお姉ちゃんが変わっていくのがわかった。

少しずつ、本当のお姉ちゃんに・・・


『もしもし?』


先生の声・・やっぱり好きだなぁ。


『もしもし・・今大丈夫?』

『ああ、もう家だよ。何かあったか?』


『お姉ちゃんがね、先生に会いたいって!半分冗談だけど、相談に乗ってほしいって言ってたよ。』


『マジで??あの姉ちゃんが?なかなか心を開いてくれないと思ったんだけどな。今から行っていい?』


先生の声のトーンが上がる。


『本気じゃないと思うよ。私が先生のこと好きってバレちゃったんだ。だからおもしろがってさ。』


『あはははは・・いいじゃん。そういうの。姉妹って感じ!っていうか、お母さんとかそれ知って大丈夫?』


『全然大丈夫だよ・・むしろ喜んでる。先生素敵ね・・なんて。』



電話をしながら車に向かった先生は、すぐに我が家へ到着した。








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