綺麗になんてなれない

 そんなことよりも、ただひたすら気がかりだった。彼の心も、彼が周囲と築く関係も。
 仲をこじらせて修羅場になったことは一度もないけれど、根っこが真面目なせいでイマイチ遊び人になり切れない義之の行動に、私はいつもハラハラしている。
 ハラハラするだけで、セフレの一人に過ぎない私には、見守ることしかできないのがもどかしい。
 義之の心は深く傷ついていて、内に籠って、暗闇に一人きりでうずくまっている。差し伸べられる手すら拒んで、自分を傷つけ続けている。
 彼を癒すすべが見つからなくて私は、ずっと暗闇の中を彷徨って途方に暮れている。
 一筋の明かりさえあれば、暗闇の中にきっと互いの存在を見つけられるはずなのに、深い闇はただひたすらに孤独だった。
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