バースデーカード
体がガクガクと震えだして、なんだか足が温かいと思って舌を向くと床に水たまりができていた。


自分が失禁したのだと気がつくまでに少し時間が必要だった。


新はそんな俺を見て憐れむように少し目を細める。


その変化が嬉しくて更に言葉をつなげようとした、その時だった。


ズブリ……。


なにかが背中に押し当てられ、それが入ってくるのがわかった。


痛みは感じない。


ただ、それが引き抜かれた瞬間ドロリとした液体が流れ出した。


「あ……」


俺は呆然と立ち尽くす。


ダラダラと流れ出す血液に、体が冷えていくのを冷静な気持ちで感じていた。
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