恐怖ダウンロード
例えばあたしが小学生の小さな子供なら、こんな突き放したりはしなかっただろう。


だけどあたしはもう17歳。


来年には就職や進学という悩みもリアルになってくる。


イジメ問題くらい、自分で解決しないといけない。


そう思ったんだと思う。


『どうして自分がイジメにあうのか、よく考えなさい』


その言葉を思い出してあたしは大きくため息を吐き出して、ベッドにダイブした。


お母さんの言いたいことはよくわかる。


あたし自身に非があったのなら、ちゃんと改善した方がいいことも理解している。


でも、なにもかも嫌になった気分だ。


イジメも、声をかけてきたおばあさんも、わけのわからないアプリも。


「全部、なくなっちゃえばいいのに」


あたしはそう呟いて、きつく目を閉じたのだった。
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