人権剥奪期間
「あたしたちも、攻撃できる?」


大志や聡介のように強くないからもちろん素手じゃ無理だ。


でも、武器が容認されていたら自体は変わってくる。


あたしは鏡の中の自分をジッと見つめてゴクリと唾を飲み込んだ。


そして木工教室の中にはたくさんの工具が置かれていたことを思い出した。


ここから木工教室まではかなり距離がある。


でも、行ってみる価値はある。


「大丈夫。あたしならやれる!」


あたしは鏡の中の自分を叱咤して、トイレから出たのだった。
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