望まない結婚なので、3年以内に離婚しましょう。


「ちなみに今は毎日お弁当を作らせるのをやめさせたいみたいだよ。その調子だと、たまには食堂でご飯を食べさせろとか言ってきそうだ」

「十分にあり得ますね……」

「あ、でも今日急に俺たちが家に行かせてもらうことになった時、郁也はちゃんと君に頼めたって自慢気に話していたけど本当?」

「はい?」


 ちゃんと私に頼めた?
 あのメッセージで……!?

 私はつい洗い物を中断して、郁也さんとのやり取りの画面を朝春さんに見せる。


 再び彼は肩を揺らして笑いながら、【頼んだ】の文字のことを言っていたのだろうと話していた。


「これはひどいですね……あの人、不器用すぎるにも程がありますよ」

「そうだなぁ。これは完全に郁也が悪い、誤解されて当然だ」


 苦笑しながら話す朝春さんは、郁也さんに呆れていることだろう。

 さすがの私も郁也さんの偉そうな物言いから本心を見抜けるはずがない。


「あっ、みんな帰ってきたかな。俺とこの話したことは秘密で」

「わかりました……」


 朝春さんの言葉に対して素直に頷き、私は再び完璧な妻として帰ってきた3人を出迎えた。

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