イノセント ~意地悪御曹司と意固地な彼女の恋の行方~
あなたが好きです
「萌夏ちゃん、薬は?」
「え?」
いつものように朝食を終え部屋に戻ろうとしたところで、お母様に声をかけられた。
「貧血の薬」
ああ、そうだった。
平石家に居候をはじめて3ヶ月。
平石家の力なのか、世間が飽きたのか、遥と萌夏に対する報道もかなり収まってきた。
当然萌夏の腕の傷もすっかり治ったものの、以前からあった貧血と事件で1週間も意識を失ったことへの経過観察のために定期受診を続けている。
実は、その受診予約が昨日だった。
「もしかして、行かなかったの?」
「あぁ、えぇっと・・・」
昨日は行くのを忘れていた。とは言えず、困った。
「午後から俺が連れて行くよ。母さん、予約の電話だけしておいて」
キッチンに入ってきた遥が当たり前のように萌夏の隣に座る。
「えぇ、いいよ。自分で、」
「ダメ」
だって、遥は忙しいのに・・・
本当は文句を言いたいけれど、そんな事すればお父様とお母様と遥と3人がかりで説教されるのは目に見えていて言い返せなっかった。
「え?」
いつものように朝食を終え部屋に戻ろうとしたところで、お母様に声をかけられた。
「貧血の薬」
ああ、そうだった。
平石家に居候をはじめて3ヶ月。
平石家の力なのか、世間が飽きたのか、遥と萌夏に対する報道もかなり収まってきた。
当然萌夏の腕の傷もすっかり治ったものの、以前からあった貧血と事件で1週間も意識を失ったことへの経過観察のために定期受診を続けている。
実は、その受診予約が昨日だった。
「もしかして、行かなかったの?」
「あぁ、えぇっと・・・」
昨日は行くのを忘れていた。とは言えず、困った。
「午後から俺が連れて行くよ。母さん、予約の電話だけしておいて」
キッチンに入ってきた遥が当たり前のように萌夏の隣に座る。
「えぇ、いいよ。自分で、」
「ダメ」
だって、遥は忙しいのに・・・
本当は文句を言いたいけれど、そんな事すればお父様とお母様と遥と3人がかりで説教されるのは目に見えていて言い返せなっかった。