ゆるされないと、わかっていても




「…え、…ねえねえ。」




眠い目をこすりながら時計を見ると15分も寝ていた



人がせっかく気持ちよく寝てるのに起こされるって1番腹立つんだよなー




「なに……わ!!!」




「ごめん、びっくりさせちゃった?」




目の前に真尋先生がしゃがんで私の机に腕と顔を乗せていた




推定距離20センチ。




私の怒りはどっかへ消えて視線は先生の澄んだ瞳に注がれていた



色素が薄くてビー玉みたいに綺麗な瞳



「い、いや、あのー…。」



「ごめんね起こしちゃって。みんなの名前を覚えようと思って名前聞いて回ってたんだ。」



先生が可愛らしい笑顔を見せて言う



「み、宮間藍です。」



「宮間さんね、これからいろいろ知っていきたいな。よろしくね。」




やばい、先生の瞳の中に吸い込まれそう




「はい。よろしくお願いします。私も、先生のこと、もっと知りたい、かも。」





待って待って何言っちゃってんの私!?





「ほんと!?嬉しいなそれは。」




なんだかんだで私と先生はしばらく2人でおしゃべることになった



「宮間さん、もしかしてプライドが邪魔してあんまり素直になれないタイプ?」



図星だ。



「そ、そんなんじゃないし!」



「ふははっ、なんか必死な顔面白い。」



!!!



バカにしてるの!?もう調子狂うんですけど…



それからまたしばらくお互いの話を色々して先生のことも少し知れた



22歳であること。



私のクラスの英語を持つこと。



小さい頃からずっと先生になることが夢だったこと。





彼女がいること。




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