サプライズは素直に受け取って。

全く、悪気のないこの間延びした喋り方に拍子抜けしてしまうが、耐える。

「ちょっと!お姉ちゃん! 
 来れないなら来れないってメッセージくらい送って欲しかったのに!
 急な予定変更でびっくりしたんだからね!
 工藤さんにも悪いじゃん…。」

あらあらと言う顔で「だって、四季に本当の事を言ったら行かないのかなって思ったから。」
とまあ、私の考えは筒抜けだったご様子で。

「なに?楽しくなかったの?
 え!?もしかして、変なことされた!?
 それに工藤君の事は気にしなくて良いのよ!」

変なことと言えば…
「連絡先の交換させられた。」
さすがに"無理やり、若干脅し的な感じで"とまでは言えなかったけども。

姉はというと「そんなの社会人として常識でしょ。」とこの一言で一蹴され、この話の幕は閉じたわけで。。。
姉妹というのはこんなものだ。

ただ、意外だったのは工藤さんの連絡がマメなこと。
別れてから今に至るまで、何度もメッセージをくれて…少し…ほんの少しだけ…嬉しかった…自分がいる…。
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