サプライズは素直に受け取って。

知っている。見慣れたレストラン。
お店の看板を見て、確認するーーーー。

[イタリアンレストランcanon]
(レストランの名前:カノン)
良く知っている名前。
そして、とても懐かしい名前。
もう、二度と訪れることはないかも知れないと思っていた……お店の名前・・・・・・・。


(ああ。どうしよう。泣きそう。)

きっと、これは姉の仕業かも知れないが泣きそうになる。

「どっ、どうして?ここへ?」

身体が震える。
足の感覚が寒さで失くなっているのか、別の理由なのかは今は判断できないが倒れないように棒立ちしているのが精一杯だ。
何故…今日…この日に玲央さんは姉に聞いて、此処に連れて来たの?
複雑な心境にこの胸のチクッとした痛みに気付かない振りが出来ない…。
< 91 / 219 >

この作品をシェア

pagetop