2人のあなたに愛されて～歪んだ溺愛と密かな溺愛～【リニューアル版】

バイト生活の始まり

お正月を実家で過ごした私は、久しぶりに身も心もゆっくりすることが出来た。


両親もおじいちゃんおばあちゃんも…


結婚が破談になったことに対して、特に何も言わずに私を迎えてくれた。


本当に家族の有難味を感じて、いっぱいご馳走になり、いっぱい励まされた。


また、時々、帰ってくるよ。


私は、お礼に、貯金の中からみんなにお年玉を渡して、実家からマンションに戻った。


『ただいま』


誰の返事もない。


1人なんだから、当たり前だ。


来週、私はバイトを始める。


それまでは…


少しゆっくりしよう。


その時、真奈から電話が来た。


『真奈、あけましておめでとう』


『柚葉！おめでとう～今年もよろしくね。お正月、実家でゆっくり出来た？』


『うん、すごく。リフレッシュしたよ』


『そっか、それなら良かったよ。バイトもうすぐだよね？』


『うん、来週からだよ』