2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
あなたがいる夜
今日は、バイトが休み。


とにかく私は、言われた通りに数日分の荷物を準備した。


バッグに必要最低限の物を詰めながら、いろいろ考えた。


『本当に今日から一緒に住むんだ…全然、実感わかないよ…』


あんな超イケメンの樹と、2人きりで同じ部屋にいるなんて…


しかも、毎日。


大丈夫?、私。


でも…


ルームシェアだよね、ただのルームシェア。


そんな風に、ずっと昨日から自分に何度も言い聞かせてるけど…


やっぱり、気持ちは複雑だった。


とりあえず荷物はまとまった。


部屋を片付けて掃除もして、しばらく留守にするから、全部の戸締りも確認した。


まだお昼前。


時間もあったから、買い物に行くことにした。


パジャマと靴下を買いたくて。


毎日、スエット上下で寝てるし、そんな可愛げのない姿、ちょっと樹には絶対見せられない。


その辺、私は女性としての努力を怠っていたかもしれないな。
< 171 / 264 >

この作品をシェア

pagetop