2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
優しく肌をつたう指、耳元に伝わる吐息、そして、時折激しく高鳴るあなたの鼓動を感じて。


私は、樹に抱かれてる幸せを感じた。


何度も唇を重ね、ずっと我慢していたお互いの感情をさらけ出した。


『もう、絶対離さない。お前は俺だけのものだ』


『樹……お願い、私を離さないで』


私達は、どうしようもないくらい求め合い、愛し合った。


「……ゆずは……柚葉」


「あっ」


飛行機の隣の席にいる樹に声をかけられて、思わず驚いた。樹に抱かれたことを思い出してたなんて、恥ずかしくて言えない。


しばらくのフライト。
私達は、ゆっくり時間を過ごした。


アメリカに着いたら、いろいろ大変だ。
レストランの準備は、樹が先に何度かアメリカに行って進めていた。
近くにマンションも借りてくれて。


一体、これからどうなるんだろう?
今はまだ何もわからない。


だけど……
不思議と、不安はほとんどなかった。
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