2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
私達は、ビルの中にあるファーストフード店で軽い食事をしてから、柊君の運転で空港に向かった。


「樹さんってどんな人なの? あまり深くは聞いてなかったから」


「そうだったね。まあ、見た目は似てるけど、性格は全く違うかな。あいつは、僕が言うのも変だけど、ちょっと不器用なんだ。会話が苦手みたいだし」


「そうなんだ、確かに柊君とは違うね。だけど、アメリカに行ってたってことは、英語はペラペラなんでしょ?」


「もちろん。樹は僕よりも頭がいいし、英語もネイティブ並み。だから、僕が会社を立ち上げた時に、あいつを誘って、アメリカの支社長になってもらったんだ。思った通りの成果をあげてくれたよ。元々、雑誌のモデルをしてたんだけど、あの性格だから周りと上手くいかなかったみたいで」


「そ、そうなんだ……」


血の繋がりがあっても、性格は似ないんだ。
私は一人っ子だから、よくわからないけど……
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