2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
「真奈……私……私ね……」


そう言った瞬間、我慢できずに号泣してしまった。
真奈の顔を見ていたら、いっぱい抱えていたものが溢れだしてしまった。


「柚葉……」


真奈は、急いで私の横に来てくれて肩を抱いてくれた。
私は、そんな優しい真奈に甘えて、ひとしきり泣いた。


そして、その後、真奈に全てを話した。


「つらかったね。そんな状況で柚葉は頑張ったよ。よく別れる決心したね、偉いよ」


真奈の言葉に心から救われた気がした。


「まさか社長がそんな奴だったなんてね。正直、幻滅だよ」


「……私もまだ信じられないんだ。だけど、結婚式があったから、中途半端にしてられなくて。すぐに決断しなきゃって」


「そうだよね、わかるよ。本当に……つらいね」


「ありがとう。私はダメになっちゃったけど、真奈は良介君と仲良くしてね。真奈には、私みたいな思いしてほしくないから。2人には、絶対に幸せになってもらいたい」
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