お前の隣は俺だけのもの。

嫌がらせ

翌日。

学校中が大騒ぎたった。

私が歩けば、ひそひそ声と冷たい視線がついてくる。

教科書を引き出しから取り出そうと思えば、引き出しの中身は空っぽ。

体操着に着替えようと思えば、絵の具まみれで、着られる状態じゃなかった。



「はあ……」



授業もまともに受けられないので、私は文芸部の部室でサボっている。

隣には凛ちゃんもいる。

私と碧の噂を聞いて、かけつけてきてくれた。



「陽菜さんは、九条くんと付き合っているんです?」

「えっ」



ずっと黙っていた凛ちゃんが口を開いたと思えば、噂の話だった。



「噂が、私たちのクラスで騒ぎになっていまして……」

「あー、そっかぁ」



やっぱり、怜央の言うとおり、噂は流れているんだ。

多分、この噂は怜央と凛ちゃんのクラスだけじゃなく、学校中を回っているんだろうな……。



「噂のことは本当なんですか?」



凛ちゃんが私に質問するけれど、付き合っていることは誰にも話せないからな。

……凛ちゃん、ごめん。
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