お前の隣は俺だけのもの。
「……陽菜の味噌汁は美味しい」



ぼそっと呟きが聞こえる。

碧を見ると、ほんのり赤く染まった頬。



「朝から元気出るっていうか」



……照れ隠し?

碧はテーブルに置いた味噌汁の器を見つめていた。



「味噌汁がないと違和感というか」



珍しく、次から次へと言葉を発する碧。

碧がなにを言いたかったのかは分からないけど、味噌汁が好きだってことは伝わった。



「明日から、薄味にするね」

「うん。……味噌の量は半分にしないでね」



ご飯を一口、パクッと食べる。

気持ちがいいと、いつもと変わらない朝食さえ、いつもより美味しく感じる。



「陽菜」



向かいに座っている碧がテーブルに手をついて、身を乗り出したと思ったら。

碧の手が伸びてきて、私に触れる。
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