Galaxy☆Quintet 〜優等生女子がバンドを始めた話〜【連載中】



バンドの時とは全く雰囲気の異なる繊細な演奏を終えた私がゆっくりと一礼すれば、ホール内は拍手喝采で満たされる。
大きな達成感を胸に抱きながら、控えめなドレスに身を包んだ私は観客の笑顔を横目にステージを去った。


「おつかれ」


控え室に戻ってソファに腰掛けていたら、お茶の入った紙コップを差し出してきたのは福嶋くん。
彼も私と同じく気品のある正装をしていて、白いワイシャツに被せされた黒いジャケットというシンプルな格好がよく似合っていると感じる。


「ありがとう」


私がお礼を言って紙コップを受け取ると、福嶋くんは隣の椅子に静かに腰掛けた。
その横顔は凛々しいはずなのに、くるくるの天然パーマがどこか可愛らしく見えてしまうのは可愛い物を求める乙女の本能ゆえだろうか。
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