涙、滴り落ちるまで

僕の実力




僕は、1人で町を歩く。ソルは、僕に探してほしい悪霊の特徴を言った後……僕に「頼んだよ」と微笑んで消えていった。

初めて単独行動をするから、緊張するな……。

僕はそう思いながら、地面を強く蹴って屋根の上に飛び上がる。屋根から屋根へと飛び移って、ソルが言ってた悪霊を探し始めた。

「……確か、いつもの悪霊よりも大きいんだよね……」

屋根に着地して、僕は呟く。そして、屋根から飛び降りた。

「やばい!遅刻だ~!!」

僕が地面に着地すると、肩にかかる黒髪の女の子が僕の目の前を通り過ぎてく。女の子と、目が合ったような気がした。

「……」

僕は、地面を強く蹴って塀に飛び乗る。

……とりあえず、今は悪霊を探さないと……。

そう思って屋根に飛び乗ろうとした時、僕の目の前に黒い光が現れた。その光は、徐々に人型になる。

「……悪霊か」

僕は、呪術で刀を作り出して構えた。悪霊は、僕に飛びかかってくる。

悪霊の攻撃を避けて、僕は悪霊を斬り付けた。悪霊は、光に包まれると僕のブレスレットの中に入ってく。

「……っ!」

次の瞬間、僕は悪霊に囲まれた。刀の柄を握り締めて、悪霊を見据える。

「……」
< 11 / 156 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop