世界から性別が消えるまで
告白
背中にあるフックに…
私は何となく、なんとなーく分かりはしたものの少しだけ違うかもと思い
「ねぇ、このフックなんなん?」って聞いてしまいました。

眞生さんの鼻をすする音がして、泣かせてしまったと察しました。
それと同時に、あっ、やっぱりそうなんかな。って頭によぎりました。

「薄々女って分かっとったやろ?」

その言葉で確信に変わりました。

「嫌なら関わらんでくれていい」

と言われた瞬間、私は「ごめん。嫌な思いさせてしまった。ごめん。」と謝りながら背中をさすることしか出来ませんでした。
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