悪女は恋人たちを手放した。恋人たちはそれを許さなかった。






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結果から言うと私は会社を休めた。
口実はいろいろと考えたが結局は体調不良が一番使い勝手がいいので、それにした。

今すぐに寝て夢で彼らに会って彼らを解放したいが為のズル休みだ。
しかし目覚めたばかりなのでさすがにすぐには眠れない。

眠る為にまずは家の中を掃除した。それから洗濯物、普段は手が回らない場所の片付けなど主に家事を熱心に午前中はした。
そして昼食を食べ終えた午後。

ほどほどに動いて昼食を食べ終えた昼過ぎの時間帯は眠たくなるもの。
眠気が襲ってきた所で私は急いで布団の中に入った。

正直彼らに会うのが怖い。
しかしだからと言って逃げる訳にはいかないのだ。
全ては浅はかだった私が招いた結果だ。

今度こそ彼らを解放する。
今までの非礼を詫びて。

緊張と昨日の恐怖がぐちゃぐちゃに混ざった思いを抱えながら私はまた夢の中へと意識を落とした。






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