逆行令嬢は元婚約者の素顔を知る【2/14 後日談追加】
俺は従僕のキールとともに、ウォルトン伯爵家を訪れていた。前もって先触れは出したが、応接間にやってきたエステリーゼの笑顔は引きつっている。
「我が家に……わたくしにどういったご用件でしょうか?」
しかしながら、小首を傾げる姿も大変愛らしい。
メイドが二人分のティーカップを机に置くのを見届け、俺はすぐに本題に入る。
「先日は怖がらせたようですまなかった。お詫びにこれを受け取ってほしい」
正面に座るエステリーゼに頭を下げた後、ソファーの後ろに控えているキールに目配せする。
今朝、俺が花屋で吟味した花束をキールがメイドに恭しく渡す。メイドは何も異常がないのをさっと確かめてから、エステリーゼに手渡した。
「これは……花ですか?」
「花以外の何物でもないだろう」
何も考えずに言ってしまってから、俺は間違いに気づいた。
紅茶を飲んでいたティーカップから口を離し、自分自身に言い聞かせるようにつぶやく。
「……いや、こういう言い方がいけないんだな。俺は」
今までのような横柄な態度を取っていては、エステリーゼに見向きもされない。
生まれ変わって彼女が望む男になりたいと思った。だからこそ自分の足で花屋に赴き、彼女に似合う花の種類を真剣に選んだ。
贈り物のことで、ここまで頭を悩ましたのは初めてだった。
「我が家に……わたくしにどういったご用件でしょうか?」
しかしながら、小首を傾げる姿も大変愛らしい。
メイドが二人分のティーカップを机に置くのを見届け、俺はすぐに本題に入る。
「先日は怖がらせたようですまなかった。お詫びにこれを受け取ってほしい」
正面に座るエステリーゼに頭を下げた後、ソファーの後ろに控えているキールに目配せする。
今朝、俺が花屋で吟味した花束をキールがメイドに恭しく渡す。メイドは何も異常がないのをさっと確かめてから、エステリーゼに手渡した。
「これは……花ですか?」
「花以外の何物でもないだろう」
何も考えずに言ってしまってから、俺は間違いに気づいた。
紅茶を飲んでいたティーカップから口を離し、自分自身に言い聞かせるようにつぶやく。
「……いや、こういう言い方がいけないんだな。俺は」
今までのような横柄な態度を取っていては、エステリーゼに見向きもされない。
生まれ変わって彼女が望む男になりたいと思った。だからこそ自分の足で花屋に赴き、彼女に似合う花の種類を真剣に選んだ。
贈り物のことで、ここまで頭を悩ましたのは初めてだった。