天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「ごめんなさい。父に強く反対されて、自信がなくなってしまったの。でも、私――」

「俺のそばにいてくれ」


 片山さんは彼女の言葉を遮り、はっきりと伝える。


「お前が好きなんだ。こんな体だけど、絶対に幸せにするから」


 熱烈なプロポーズを目の当たりにした私と陽貴さんは、ふたりの前からそっと離れた。

 もう私たちは必要ない。


「片山さん、かっこよかったー」
「はぁっ? 俺の前でほかの男を褒めるな」


 陽貴さんは不貞腐れているが、もちろんふたりに気持ちを吐き出させたあなたもかっこいいよ?

 なんて、恥ずかしくて言えないけど。


「さてと。ちょっと放科行ってくる」


 陽貴さんはそうささやいたあと、私に微笑みかけてから離れていった。
  
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