天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「本当ですね。品川さん、入院中は娘さんがお庭の面倒を見てくださるそうですよ。だから心配しないでくださいね」
「よかったわ、ありがとう」


 さすがは師長。
 安心させる言葉をかけてからベッドサイドを離れた。


 その一時間ほどあとのこと。
 先ほど救急外来から入院要請のあった患者さんが病棟に上がってきた。

 階段を踏み外して転げ落ちたという七十七歳の男性で、脳震盪で意識混濁しており入院が決まったようだ。

 他にもオペや検査に向かう患者さんが多数いて、ナースもバタバタと動き回る。

 私は入院手続きの書類をそろえて、患者さんの家族に説明をして承諾書をいただいた。

 ちょうどその作業が終わった頃、真っ青な顔をした天野さんがナースステーションに飛び込んできた。


「品川さんが……」
「どうしたの?」


 言葉が続かない彼女に、先輩ナース、国枝さんが駆け寄った。
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