俺様幼馴染は素直になれない!
「瑠翔」
私は名前を呼んだ。
名前を呼んだら、女子クラスメイト達が私を睨んでいた。
肩をビクッとした私は、隣にいる瑠翔を見る。
真っ直ぐに女子クラスメイト達を見て、私の右肩を掴んで瑠翔が言う。
「こいつ、俺の彼女だから。変なことしたら、どうなるかわかってるよね」
瑠翔は女子クラスメイト達を睨みつけて、何かを考えているのか分からない微笑を浮かべていた。
そう言うと、女子クラスメイト達はどこかへ去っていた。
女子クラスメイト達が消えると、瑠翔は私の右肩から手を離して、去ろうとしていた。
「ねぇ、なんでわざわざ助けたの。瑠翔が広めたのに」
私は去ろうとした瑠翔に言う。
瑠翔は後ろを振り返って、笑みを浮かべていた。
その笑みは、仕組まれたような笑みだった。
「……彼女さん。よろしくね」
私に微笑みながら、瑠翔は声を発して、自分の教室に戻っていた。