俺様幼馴染は素直になれない!

「……なんでいるの?」

私は椅子に座って、朝食を食べている瑠翔に声をかける。

「結愛が起きないから、瑠翔くんに入ってもらったのよ、いつも遅いんだから」

母は料理しながら、聞いてもないのに私の問いかけに返答していた。

「別にいいだろ。居ても。どうせ隣同士なんだから」

母が言ったあと、瑠翔はパンを口に入れて、パクパクと自分の家かのように食べていた。

そう、しかも瑠翔と私は家が隣同士で頻繁に出入りしている。

高校生になってからは、月一のペースで私の家に来ている。

「結愛。早く席着いてご飯食べなさい。ほんとに遅刻するわよ」

母は玉子焼きを作っていたフライパンから皿にうつして、テーブルに置いた。

よくよく時間を見ると、7時過ぎていた。

私は慌てて、ご飯を食べて、学校に行く支度をした。

瑠翔は玄関先で靴を履いてから、何故か私を待っているのか立ちつくしていた。

「うわ。遅れるー。行ってきます」

私は手で髪をとかして、急いで階段を降りると、そこには瑠翔がいた。
< 2 / 118 >

この作品をシェア

pagetop