秘密のカンケイ
お風呂から上がった雄大が
「ごめんな、残業で待たせて。料理もありがとう」
そう言ってきたが、そもそも残業は嘘だし料理さえもどう思っているのかわからない。夜ももちろん泊まるので当然のように抱かれる。他の人を抱いた身体で触って欲しくないのが本音だ。

キモチワルイ キモチワルイ キモチワルイ

「はっ マジキモチいー」

独りよがりの排泄のような行為だ。こうして何度も私は心を抉られ続けた。


今となってはこんな関係だが、付き合いはじめはもっと真剣だった…はずだ。

別れなければと思いながらも、私も「彼氏がいる」という安心感と、積み上げてきた年月の重みからズルズルと関係を続けてきてしまっていた。しかし始めは結婚まで考えていた雄大との付き合いだからこそ、このままでいいわけなかったのだ…。
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