本能で恋をする
包まれる
シーツの擦れる音。カーテンの隙間から漏れる朝日………

あれから凛音はなかなか起きず、仕方なくホテルの俺の部屋で眠った。本来なら、今日まで出張予定だったから、よかった。
シングルベットに2人ピッタリくっついて寝ている。
ある意味、シングルベットの方がいいのかも…??
こんなにくっつけるのなら。

家のベットも買い替えようかな…?

腕枕をし、頭を撫でる。凛音の目が覚めた時、最高の表情で、声をかけてあげたい。
凛音はあの時どんな気分だったのだろう。
もし逆だったら、逆の立場だったら。
凛音が俺以外の男と………考えただけで吐き気がする。

俺だったら、相手の男を殺してしまうだろう。

凛音を傷つけてしまった―――
やっぱり川枝を殺せばよかったかな……?
ダメだ。それじゃあ、どっちにしても傷つけてしまう。


「ん……」
そんな、考えを巡らせていると、凛音が目を覚ました。
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