2番目の恋
19時。

笹崎は私と咲良をアパート前に置いて帰っていった。

夜ご飯を一緒に食べた。

私はどこかで、本当は一緒にいたかったなと思う。

これがどんな感情なのか、恋があまりにも久々過ぎて分からない。

高校の時もこんな感情だったかな。

笹崎に彼女ができた時の嫉妬は、なんだったのかな、と車に手を振りながら思った。

暗くて肌寒いアパートの部屋。

電気をつけて、お風呂の準備をする。
咲良と私の毎日のルーティーン。

咲良は週末はお昼寝が短い。
笹崎と会ってる日は。
だからもう眠そうで、私は焦りながら準備をする。

これが日常なんだ。
女2人の生活が。

湯船に浸かりながら、そんなことを思った。

8時過ぎにコテッと咲良は寝た。
やっぱり眠さが限界だったんだ。

スースーと静かに寝息を立てている咲良の顔を見ながら思う。
歩けるようになったけど、寝顔は本当に赤ちゃんだ。

何しようかな。
ご飯炊かないと。

明日は何しよう。
咲良と児童センターに遊びに行こうかな。

そう思いながら時計を見る。
まだ8時半前。

女一人。

私はついスマホを手に取っていた。

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