1人で頑張らなくてもいいんだよ、俺にも頼ってよ


「いつも一緒にいるお前らが言うんだからその剣也っていう奴の事を気にしてるんだろうな」


「逆に何で告らないのか聞きたいよ」

「まあ、相手もある事だし」

亮太と祐真はハイタッチをした




朝香から解放された菜々美も暑くなって1度部屋から出た

「あれ、海斗くん、どうしたの?」

海斗は携帯を触っていた

「カラオケを予約しろって言うから電話してた」

一緒に部屋を出た男子はトイレに行っていた

「カラオケ?私、カラオケも初めてなの(笑)あ〜、暑い」

顔をパタパタと仰いでいた

顔が真っ赤だし……

「顔…赤い」

海斗は自分の手を菜々美の頬に当てた

「海斗くんの手、冷たくて気持ちいいね(笑)暑いから鎮めて欲しい」

「お前、意味わかって言ってんの?」

「えっ?」

海斗は目を細めて菜々美を見た

「男の前でそういう事を言うな」



海斗は手を菜々美の頬から頭に動かしてポンポンと触って部屋に入った

「カラオケ取れたぞ、あと30分後には移動するから、ラストオーダーな」

襖の向こうから声が聞こえた


海斗くんが…冷たい……

菜々美は下を向いた



海斗と一緒に部屋を出てトイレに行っていた友達は少し離れた所から見ていた

声は聞こえなかったが、海斗が成田の頬を触っていて……頭も触った

あれでホントに付き合ってないのかよ


成田が部屋に入ると急いで戻っていった

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