思わせぶり男子の攻略法
その後は、全員酔っぱらって限界を迎えつつあったのでゲームは止め、
だらだらと過ごした。

私はさっきの出来事で、まだ気が動転していた。
気持ちを落ち着かせようとトイレに行くことにする。
トイレに行き、その後洗面台で手を洗い、自分の顔を鏡で見た。

顔がほってたようにあかい。目がうるうるとしている。
お酒をたくさん飲んだから当然なのだが、さっきキスした時もこの顔だったのかと考えると、なんだか恥ずかしい。

自分の顔をじっと見て、冷静さを取り戻そうとしたとき。
彼が鏡に映った。
「大丈夫？」
少し不安そうな声で聞いてくる。
「なかなか戻ってこないから心配になって・・・。」
そう言って心配そうに私を見つめる彼はやはりかっこよく、またときめいてしまった。

でも、これはきっと誰にでもいうセリフだ。
彼は遊びなれていて、女の子の好感を買うためにこんなことを
いつも言っているんだろう。
私にはわかる。
彼のことなんて、さっき起こったことなんて、全然気にしてないのよ
という風に
あっさり、さっぱりを心がけて
「あ、大丈夫よ！全然！」と答えた。
そしてそそくさとリビングに戻ろうとする。

しかし彼が阻んだ。
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