秋桜、冬の空の下で
第1章〜春〜
「別れよう、もう無理だ。楽しかったよ。」
「…そっか、、私も楽しかった。またね」
新学期早々、目の当たりにしてしまった別れの現場。
「…びっくりした…」
今は春。出会いの季節。なのに…
「"またね"か…」
私、橋本秋沙 (はしもと あきさ) はこの言葉が嫌いだ。
その言葉は私の嫌な夢に何回も出てくる。
しかし、現実はそんなこと通用しない。
だから私はなるべく聞かないようにして、その場から逃げた。