婚約破棄されたけど隣国の王子様と飛空艇で世界旅行してる私は超勝ち組!?
「ホスニーは一座の衣装係なんだ。王家の衣装係の末息子をさらって俺がここまで育てた。もう普段着は作れないな☆彡」

「あ、殿下! いらっしゃいました!?」


奥から若い男性の声が聞こえた。


「おう!」

「ちょっと手が離せないんです! 来てもらっていいですか?」

「ああ! 遅くなってすまない、ダリヤを連れて来たぞ」

「お待ちしておりました~」


一応敬語だけど、仲の良さが伝わってくる。
今度はどんな変人なのだろうと、ドキドキを鎮めながら衣装の間を奥へと進んだ。

視界が開けると、はたして一組の男女がそこにいた。
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