ただ、一緒にいたい

苦しいんだ

｢彰様、どうぞ｣
｢あぁ。愛月を頼む｣
｢はい。承知いたしました！｣
車が遠ざかる―――――

｢さっきとは別人だな……｣
｢あぁ、どっちが本当の彰様なんだろな…｣

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
バン―――――！
｢なんだよ！もっとゆっくり開けろ！彰｣
｢用件は？｣
｢あ？｣
｢用件だよ。早く言え！俺は一分一秒でも早く家に帰りたい｣
｢なんだよ！ゆっくりしてけよ。あ、き、ら、くん！｣
｢キモい。早く用件言え！｣
｢あずちゃんとヤってたの？｣
｢あ？あんた、これ以上言うならマジで殺すぞ！それにあずちゃんって言うな！｣
｢おっ怖っ！
一色組だよ！明日殺るから！お前も来い！｣
｢わかった。でも俺は殺らないよ！｣
｢あ？お前には無理だよ！｣
｢……｣
｢お前、もう裏の人間だ。裏の人間に殺らないはできねぇよ｣
｢俺は、愛月のふさわしい男でいたい｣
｢お前バカか(笑)最初からあずちゃんのふさわしい男じゃねぇだろ？｣
｢―――！｣
｢それにお前には無理だ。お前、ある一定の感情越えたら、鬼だからな！そこに感情はなくなるだろ？｣
｢うるせー｣
｢お前にいいこと教えようか？｣
｢なんだよ？｣
｢高校の時の奴等、半殺しにしたのはだーれだ？｣
｢は？兄貴達だろ！？｣
兄貴は俺を差す。

｢は？俺？｣
｢やっぱ、覚えてねぇな。お前あの時から鬼になったんだぞ。俺はそれを見て可能性を感じたねぇ｣
｢嘘だろ！？｣
｢確かにお前は俺の仕事に専念する為に、退学して奴等を俺に殺ってほしいって言ってきた。
でも奴等がお前につっかかってよ！
その内の一人があずちゃんを犯すって言ってから、お前キレて…
その後は、全部お前が殺ったんだぞ！むしろ俺が止めたんだからなお前を！｣

覚えていない。ほんとに？俺が？あの惨劇を？