俺のことずっと好きでいろよ


「驚いたわ。茉祐子とおんなじバイト先とか…」

そのあと、川原を歩きながら琉希くんがボソッと言った。

「わたし、全然知らなかった…」

そういえば名前聞いてなかったなと思う。
苗字しか…

「明日からやりにくい?」

心配そうに琉希くんが聞く。

「あ、それは…今日で最後だったから…大丈夫。」

明日から骨折していた子が戻ってくるのだ。

「そ。ならいいや。」

「けど…よかったかも。」

「何が?」

琉希くんは?な顔。

「長谷川さんに会えて。」

「は?そう?」

「うん。なんかわたし的に…スッキリしたというか…」

そうだ。
なんとなくモヤモヤしてたのが晴れた気がする。

なんだろう?

そうだ。
わたしの琉希くんへの気持ちをちゃんと言えたこと…

だからこんなにスッキリしてる。

長谷川さんはまだ琉希くんのこと…好きなのだ。
今思えば…

けど…
わたしの琉希くんへの想いは誰にも負けないし…
それをきちんと伝えられたから…
だから…長谷川さんには負けない…

そんな自信がついた。

「なんかわかんねーけど…よかったならいいや。」

「うん。」

「それよりさ。明後日OFFだからどこいこっか…」

「え。そうなの?じゃあねー…」
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