HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
私は隼也さんと別れ、ナースステーションに戻った。
日勤をこなし、部屋に一旦帰宅。

今夜は自宅に戻り、お兄ちゃんの帰国祝いをした。

久方振りに家族四人が揃い、食卓を囲み、母の手料理でお兄ちゃんの帰国を祝う。
お兄ちゃんは会長職に就くお父さんに代わり、社長就任する為、帰国したと訊かされた。

「お兄ちゃんもいよいよ社長ね」

「そうですね。父さんに代わり社長を務めるコトになりました」

「瑠生、期待してるぞ」

「父さんの期待に添えるよう、努力致します」

お兄ちゃんとお父さんは冷酒のグラスを重ね、互いに飲み干した。

「隼也君も当直でなければ…招待したかったな…」

「隼也さんと瑞希の結婚。何故…この私に話をして下さらなかったんですか?」

「それは、まぁ…急な話で…なぁー…瑞希」

「まぁ」

「・・・ほら、瑠生…食べて食べて」

お母さんは兄の気を逸らそうと料理を小皿に盛り、手渡す。

「ありがとう御座います」

お兄ちゃんは久しぶりに食べる母の手料理に顔を綻ばせた。



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