HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
「此処が小児病棟です」

私達が二人を捜そうと歩き出すと、前方から隼也さんと謎の美女が歩いて来た。

「飛んで火に居る夏の虫ですね…瑞希、お兄ちゃんが浮気者を成敗しますから…貴方は何もしないでください!!」

「隼也さん…院内で堂々と浮気とは…貴方もやりますね…」

お兄ちゃんは突然、隼也さんも白衣の襟を掴んだ。

「瑠、瑠生さん?どうして貴方が…!!?」

「偶々、近くで仕事をしていたもので…この方は誰です??」

「初めまして…一ノ瀬社長ですね…伊集院陽依です」

「えっ!?」

お兄ちゃんと私は絶句した。

「彼女は伊集院元総理のご子息・紡さんの奥様です…貴方はご存知ないんですか?」

「・・・あの紡さんの奥さん…それは失礼しました」

お兄ちゃんは隼也さんから襟から手を離して、陽依さんに向かって頭を下げ捲った。

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