HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
ストレチャーで運ばれていくお兄ちゃん。

お兄ちゃんの額には脂汗が滲み出ていた。
「お兄ちゃん、大丈夫?」

「だ、だ、大丈夫・・・です」

「妹の瑞希の前でやせ我慢する必要ないですよ。瑠生さん」

「痩せ…我慢なんて…」

お兄ちゃんは呻きながらも敵の隼也さん反論する。

私は家族として、お兄ちゃんに付き添った。

エレベーターの中へと入り、一階の救命へと向かう。

隼也さんは痛むお兄ちゃんの右下の腹部を触診する。

「無、無暗に・・・私のカラダに…触れないで…下さい…痛いです」

「あのなぁー…俺はいやがらせで触っているんじゃないですよ。瑠生さん…診察です診察…」

隼也さんの触診を全力で拒否するお兄ちゃん。

「そうよ…お兄ちゃん…」
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