HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
私は久世さんが持っていたボストンバックを受け取った。

「久世貴方は社に戻って湯村さんの手伝いをなさい」

「あ、はい…じゃ俺はこれで失礼します」

久世さんに何も訊けないまま、彼は病室を出てしまった。

「彼はいつからお兄ちゃんの秘書に?」

「彼は元『ジーザス』のMRでしょ?この病院にも出入りしてたとか…本人から全部訊きました。
瑞希とは顔見知りだと…彼も此処に来るのは気まずいだろうと思いましたが…今は社長である私の緊急事態…仕方がありません」

「・・・」
まぁ、彼をクビにさせた村上さんもあれから、周囲から色々と責められ、先月病院を退職した。
「それよりもあの…仙波さんのコトですが・・・」

「智咲先輩がどうかしたの?」
「いえ…あ…彼女と瑞希は看護学校の先輩と後輩の仲なんですね…そう彼女から訊きました」

「そうなの…でも、智咲先輩の方がとても優秀な看護師よ。お兄ちゃん」

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