HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
エレベーターホールへと向かう。

「未来の花嫁とか…変なコト言わないで下さい…後で、皆に何言われるか…」

「俺の妻になるのは事実だろ?」

「事実だけど…」

「でも、そう言われて…嫌な気はしてないだろ?寧ろ、喜んでるだろ?瑞希」

「それは…」
泥酔した私は彼に何を言ったんだろう…
ともかく、時間を巻き戻して、自分が隼也さんに何を言ったのか知りたい。

「来たぞ」

隼也さんが私の腕を掴み、扉の開いたエレベーターの中へと引き込んだ。

扉が閉まった瞬間。

急に腰を抱かれ、引き寄せられる。

「し、隼也さん!!?」

「・・・久世のヤツ…お前が自分に気があると思ってるぞ」

「えっ?」

「・・・瑞希お前…俺と似てる久世をその熱い目で見てたんだろ?全く」

「それはその…」

「モテるのに…お前…自覚無さ過ぎだ…」

「隼也さん!?」

彼の黒い瞳に甘い光が宿る。

今までそんな風に性的な瞳で見られたコトの無い私は戸惑い、瞳を泳がせて、彼の顔を見なかった。

すると彼の舌先が私の耳孔に入って来る。

「ち、ちょっと!?待って…」

「未来の妻に触れるのに、許可は要らないだろ?」



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