あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
そう言うのが精一杯だった。


私、右足と右腕が一緒に前に出てしまいそうなくらい体がガチガチになってる。


お花畑でスキップしてるようなルンルンな恋愛からは、今までずっと遠ざかっていたから、希良君の言葉を変に意識してしまう。


あんこさんや果穂ちゃんが変なことばっかり言うからだよ。


榊社長に呼び捨てにされたり、配達してと言われたり、希良君も私なんかをテーマパークに誘ったりして…


この訳がわからない展開、いったいどうなってるの?


もしかして、大掛かりなドッキリにかけられてる?


ダメだ…


本当に頭が混乱してる。


モテない私に急にモテ期が来たなんて調子に乗ってたら、絶対に地獄に突き落とされるんだから。


あの時のこと…


忘れたいのに、やっぱりまた自分の気持ちにブレーキをかけてしまう。


とにかく、今はあんまり考えないようにしよう。


2人とも、私に恋愛感情があるわけじゃないんだから。


でも、テーマパークはずっと行ってみたかったし、素直に楽しんでみようかな。


それくらいは…別にいいよね?
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