クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
 想像を膨らませ待っていると、洋子さんご夫婦が出てきた。手には小振りな袋。

「モモちゃんお先」

「洋子さんそれだけですか?」

 他のお客さんはかなりの量を買っているのだ。

「私達は毎週来てるから、この後昼食に食べる分しか買わないのよ。少しでも樹くんのパンを沢山の人に食べてもらいたいから」

「なるほど」

「さあさあ、モモちゃん行ってらっしゃい。私達は帰るから、良かったらまたいつでも連絡してちょうだい」

「はい!色々ありがとうございました」

 並んでいる二時間ですっかり意気投合したモモと洋子は、連絡先を交換する程親しくなった。

 パンを通して素敵な出会いがあった事にも感謝する。




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