クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
「で?モモちゃんの件では、防犯カメラを確認してもらえたんですか?」

「はい。その件では、犯人が判明しました。ただ、その犯人と秘書課の関係がまだわかってません」

「犯人って……」

「はい。こちらの写真をご覧ください」

「「ええっ⁉️」」

 写真には、ふたりがよく知る顔が写っている。画像は荒いが間違いない。

「どうして……」

「うちの課のメンバーが犯人だなんて……」

 ふたりが驚くのも無理はない。桃華のデスク周りで何枚もの写真に写っているのは、美奈だったのだ。

 桃華と揉めたりしたこともなく思い当たる節がない。

「部長。彼女も呼んでもらえますか?」

「わかりました」

 部長は部屋にある内線で美奈を呼び出した。

 数分後『コンコン』とノックの音が室内に響く。

 そして、入って来た美奈はメンバーを見て顔を青くし俯く。

「桜井さん、こちらへ来て座って下さい」

 藤堂が落ち着いた声で美奈を促す。

「はい…」

「何で呼ばれたかわかりますか?」

「…はい」

「美奈ちゃん…」

 桃華は未だショックが隠せない。

「メモを剥がしたり物を隠したり、相川さんにした事を認めるんですね」

「はい…」


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