魔法少女妖怪退治
念の為、眠っているらんの姿を確認しに行く。

らんの天然パーマが可愛い長い髪は無事だ。



「くろたん!らんが無事でよかったよ!」
「よかったね。それより、あかりちゃん!」


真剣な声でわたしの名前を呼ぶ、くろたん。


「どうしたの?」
「髪切りが切り刻んだカーテンをちゃんとしなくちゃ……」
「えっ!私、裁縫苦手だよ……」


くろたんがあぜんとした表情で、口を開いた。


「裁縫って……。
なんの為に魔法少女になった訳!?」
「へっ?」
「せっかく魔法少女になったなら、カーテンも魔法で修理しなくちゃ……」



はぁ……。とため息混じりにそう言い捨てた。



「魔法!?魔法でカーテンまで修理出来るのっ!?」
「あ、うん。それすらも分からなかったか!バカめが……。戦う時と同じ様にイメージすれば治せるからやってみな!」
「ば、バカは余計……。でも、やってみる……」



なんだか、The魔法って感じでドキドキしてしまう。


瞼を閉じてボロボロのカーテンが、可愛くなるのを想像した。



「あかりちゃんたら、ちょっと!ちょっと!」



焦るくろたんの声が聞こえて目を開けると、ボロボロだったカーテンがゴージャスなフリフリカーテンに変わっている。
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