魔法少女妖怪退治
「ま、魔法なら何とか出来るかな?」
「疫病神に勝てる魔法なんて、聞いた事ないよ……」


疫病神に勝てなくても、モヤくらいは何とか出来るかも知れない__


弓を魔法のステッキに戻すと、瞼を閉じて願いを込める。


誰も不幸になんてさせない!!!


願いを込めた後に、瞼を開くとステッキがキラキラと輝きだし光を放つ。

光は次第に眩しくなり、大きな範囲で輝き出した。


「あ、あかりちゃん……。凄いよ……!!凄い……!!」


気が付けばモヤが無くなっていて、クリアな世界が広がっている。


その上に私にまとわりついていたモヤまで消えていた。


「これで、不幸は起こらないのかな?」
「起こらないと思うよ!」
「良かった!本当に良かった……」


ホッとして体中の力が抜けて、床に膝を付いていた。


「あかりちゃんは立派な魔法少女だよ!」


いつも辛口なくろたんが褒めてくれるから、照れくさくって、くすぐったくて、ニヤニヤしてしまう。


「ありがとう!!」
「本当に凄いよ!!」


あ。そう言えばくろたんは体調が悪かったはずなのに、無理をして来てくれた。


いつも辛口過ぎて、あんまり好かれてないのかな……。なんて、おもっていたが愛情を感じる事が出来る。

< 36 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop